はじめに
前回の記事の末尾で「つまりAptanaのプラグインとして何かしらのパッケージをインストールする、ということではなくて、各プロジェクト毎にZen-Coding用のスクリプトを配置していくんですね。」と書きましたが、どうやら別に各プロジェクト毎に設定する必要はないようです。
Aptanaでは、複数のプロジェクト(サイト)を同時に開いて作業を行うことができるようなので、Zen-Coding用のプロジェクトを予め作っておいて、常にそれを開いた状態にしておけば、他のプロジェクトのHTMLファイルを編集している時にもZen-Codingが使えるようです。
今回は、AptanaにZen-Codingを導入する方法について見てみます。
Zen-Codingのダウンロード
まずはZen-Codingのダウンロード。Zen-Codingのオフィシャルサイトのダウンロードページから、「Zen Coding for Aptana vX.X.X.X(本記事執筆時点での最新版はv0.6.0.1)」をダウンロードします。
Downloads – zen-coding – Project Hosting on Google Code
ちなみに3つほど上にDreamweaver用のZen-Codingが見えますが、これはDreamweaver CS4向けのようです。試しに自分のマシンに入ってるDreamweaver CS3に導入してみましたが、なんもできませんでした。
Zen-Coding用プロジェクトの生成
Aptanaを起動し、「ファイル>新規>プロジェクト」を選択します。
「新規プロジェクト」ウィンドウが開いたら、「一般」の「プロジェクト」をクリックして「次へ」。
プロジェクト名はわかりやすいように「Zen-Coding」としてみました。ロケーションについては、特定のプロジェクトのみで使うわけじゃないので、デフォルトロケーションのままにしています。
Zen-Codingスクリプトの保存
先ほどの「Zen-Coding」プロジェクトの直下に「scripts」というフォルダを生成します。
そして、そのフォルダの中に先ほどダウンロードした「Zen.Coding-Aptana.v0.6.0.1.zip」の内容を展開します。この際、_MACOSXというフォルダは展開しなくても大丈夫です(展開しちゃっても構いませんが)。
ショートカットキーの設定(アンバインド)
Zen-Codingではコーディングの際に独自のショートカットキーを使用します。しかし、中にはAptanaの方に既に割り当てられてしまっているショートカットキーも結構あります。そこで、Zen-Coding用のショートカットキーとかぶってしまっているAptanaのショートカットキーの設定を削除(アンバインド)します。
「ウィンドウ>設定>一般>キー」を開きます。
「フィルター入力」の欄に「Ctrl+E」など、Zen-Codingで使うショートカットキーを入力します。もしまるっきりかぶってるコマンドがリストに表示されたら、それを選択して「コマンドのアンバインド」をクリックします。Zen-Codingで使うショートカットキーについては下記記事などを参照。
Zen-Codingのショートカットをまとめてみました – EC studio デザインブログ
ちなみに私は下記のショートカットキーをアンバインドしました。
- Ctrl+E
- Ctrl+Shift+D
- Ctrl+D
- Ctrl+L
- Ctrl+I
- Ctrl+Shift+I
デフォルト言語設定の変更
Zen-Codingの初期設定では、作成するHTMLページの言語が英語(US)に設定されています。それを日本語に変更しましょう。
先ほどのscriptsフォルダーにあるzen_settings.jsをエディタで開きます。
先頭の方にある言語設定系の記述を、下記のように変更しておけばOK。
'variables': { 'lang': 'ja', 'locale': 'ja-JP', 'charset': 'UTF-8', 'profile': 'xhtml', /** Inner element indentation */ 'indentation': 't' // TODO take from Aptana settings },
タブの設定
Aptanaではコーディングのインデントにデフォルトで半角スペースが使われます。個人的にはタブインデントが好みなので、その点を設定します。
「ウィンドウ>設定>Aptana>エディター>HTML>フォーマット」を開きます。
「デフォルト規約[ビルトイン]」の横の「編集」ボタンをクリックし、プロファイルの編集画面にします。
「制御ステートメント」の「一般設定」、「タブ・ポリシー」を「タブのみ」に変更し、プロファイル名を任意のものに変更(今回は「デフォルト規約[タブインデント]」としました)します。
これでタブインデントが使えるようになりました。
Aptanaの再起動
ここまでやったら念のためにAptanaを再起動します。「プロジェクト」ビューに「Zen-Coding」というフォルダが表示され、その中身がこのようになっていたら導入完了です。
もしこのように表示されていなかった場合、「プロジェクト」ビューで「Zen-Coding」フォルダを選択した状態でF5キーを押し、画面をリフレッシュすれば出てくるはずです。
Zen-Coding開始
これで準備は完了です!ためしにZen-Codingフォルダの下にtest.htmlというファイルを作り、編集してみましょう。
「html:5」と入力して、Ctrl+Eをクリックすると・・・
HTML5のテンプレートが展開されました!やったー。